アロマテラピーで用いる精油(エッセンシャルオイル)を焚(た)いてから寝ることが多いです。“焚く”といっても火は使わずに、電球で暖めるタイプのアロマランプを使用しています。以前はいろいろな精油を買って試していましたが、今はラベンダーとティートゥリーの二つの精油を使うことがほとんどです。
漢方薬は生薬を使っているからでしょうか、香りの高いものが多いです。漢方を服用するときにお湯を用いるのも、香りや味を立たせる意味もあるのだと思います。
私はお医者さん方が、いまよりももっと匂いを利用できそうに思う。というのは、匂いがしばしば私を変化させ、それぞれの匂いの性質に応じて私の精神に作用するのを認めたからである(モンテーニュ 原二郎訳『エセー』)
「匂いの性質に応じて私の精神に作用する」という記述は興味深く感じます。エマソンは「自然」の中で「自然の事実はすべて何かの精神的事実の象徴だ」(酒本雅之訳『エマソン論文集(上)』)と述べています。精神と香りは対応関係にある(照応している)から、香りの性質に応じて精神に作用すると言えるのかもしれません。▲