雑記帳

2020年5月31日

 海での集団泳に参加したことがあります。海で泳ぐことはプールで泳ぐのとは違った楽しさがあります。視覚的な美しさはもちろんですけれども、波の音、潮の香り……等々五感を刺激してくれるものに満ちていて、なんというか幸せな気持ちになってきます。
 そうはいっても、最初は不安でいっぱいでした。プールのように静止した水ではなく、常に変化し続ける海で泳ぐこと、そこそこの距離を泳ぐこと、また足のつかないところで泳ぐことに対する不安もありました。それに加えてその日はちょっと天気の悪い日でしたので、打ち寄せる波がなかなか強くて、油断すると後ろに倒れそうになるほどでした。でもしばらく泳いでいるうちに、ライフセーバーの方たちが見守っていてくださるという安心感もあり、不安が薄らいできました。最初脅威に感じた波も、海岸から離れるにつれて、前から押し寄せるというよりも上下にうねる感じになってきたので、面白かったというとあれですけれども、あまり怖いという感じはしませんでした。足がつかないということに関しても、不安なのも最初だけで慣れちゃうんですよね。休憩の時に5mくらいの深さと教えられたのですけれども、海が濁っていて底が見えないのもあって、そんなにあるのかなぁ……という感じでした。
 またこうした催しものに参加したいなと思いますが、今年はもちろんですけれども、来年以降もどうなるか分かりません。先の見えない状況に対して、不安とか焦りとかそういう感情がないといったら嘘になりますけど、でもこうした制約のある環境の中でも、むしろ制約があるからこそ、外側の事象に向かいがちな感覚を内側に向けて、自分自身を見つめ直す機会になるかもしれないと感じています。